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アル酎ハイマーはいかい士

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~ 大樋焼(おおひやき)ぶらり ~
石川県金沢には、全国的に知名度の高い焼物「九谷焼」の他にもう一つ

「茶の湯」の世界で根強い人気を持つ焼き物がある。

それは、京都の「楽焼」の流れをくむ『大樋焼き』である。





20070205012152_0.jpg

【大樋焼本家十代長左衛門窯 大樋美術館】



「九谷焼」のように、繊細で多彩な色使いはないが、「重厚」で「力強い」まさに「わび」「さび」を

捏ねて形にしたような「茶の湯の茶器」である。

「ロクロ」を一切使わず、「手ひねり」と「ヘラ」で一つ一つ作り上げ『大樋焼き』特有の「飴柚」

がかかり、観ている人を引きずり込むような力強さがある。

始まりは、江戸時代初期 加賀藩5代藩主 前田綱紀が京都から「裏千家 仙叟」を招いたおり、

「楽家」の最高弟であった陶工・長左衛門が同道し、「綱紀」の保護を受け「大樋」に窯を開いたことによる。

「楽焼」との区別をする為に「楽焼」の特徴である「赤」と「黒」の使用を禁じられた”初代長左衛門”は

試行錯誤の上、『大樋焼き』の最大の特徴でもあり、魅力でもある飴色をした『飴柚』を考案し、

稀有な焼物として全国に知られるようになる。





20070205012539_0(初代)

【初代大樋長左衛門 『大樋柚 聖』 】





(4代)

【四代大樋長左衛門 『大樋柚 梅花紋茶碗』】




代々の前田家から「お庭焼き」として保護されてきた『大樋焼』であったが、明治になると民間の窯元となり

又、「茶の湯」の衰退と相まってついに明治27年「7代目大樋道忠」の死を持って途絶える。



20070205012939_0(7代)

【七代長左衛門 『大樋柚 宝珠紋茶碗』】



その後、後継の門人達やその子孫の制作活動により、大正の中期から昭和の初めにかけて、

苦難の時期を乗り越え「奈良理吉」が復活再興を果たす。

その結果、八代目長左衛門を名乗り、その長男は九代目、そして現在は十代長左衛門と引き継がれた。



20070205013008_0(8代)

【八代長左衛門 『大樋黒柚 桔梗紋』】





十代長左衛門は長男「年雄」共に創作活動を行っており、この「年雄」が十一代を継承する日も近い。


20070205013149_0(10代)

【十代大樋長左衛門 『大樋柚 茶碗』】




20070205013221_0(年雄)

【大樋年雄 『大樋白柚窯変茶碗】



「十代長左衛門窯」と「大樋美術館」は同じ敷地内に併設されています。

そして今「大樋美術館」では「初代長左衛門没後300年記念展」を開催していました。



大樋焼 003





前庭もお洒落です。


大樋焼 025




ロビーです。お洒落ですネ。


大樋焼 007






「十代長左衛門」と「大樋年雄」の作品です。




大樋焼 013




大樋焼 019




大樋焼 020




大樋焼 021




大樋焼 022





大樋焼 023













【二つの”本家窯元”争い】



上記のように、『大樋焼』は七代大樋道忠を最後に途絶えましたが、昭和に入り「茶道」の復活の兆しが見え

『大樋焼』の需要も高まり七代目大樋道忠の直径子孫による『大樋焼』も復興され、八代目大樋長楽が再興し

その長男である九代目大樋勘兵衛が継承しています。

ここに『大樋焼』の二つの「本家窯元」が存在してしまいました。

どちらも譲らず、「裁判沙汰」となっております。


裁判所の所見としては、どちらも七代大樋道忠よりその業統・業名を正式に承継したわけではないので

『大樋焼本家窯元』の承継者とは認められないとのことです。

まあ、喧嘩両成敗と言うところですか。




でも、大方の判官びいきとしては、

後だしのように「昭和」になってから出てきた「八代大樋勘兵衛側」より

苦労して『大樋焼』を復活させた「十代長左衛門側」に軍配をあげたいと思うのですが、

いかがなもんでしょうか。



しかし、特に厳しいなと思われるのは、「十代長左衛門側」に対し


「七代大樋道忠」亡き後、大樋焼の陶芸としての真髄を承継、発展させたのは祖父以来の三代であるとの思い

を強く抱いていることがうかがわれるが、そのような自負心を持つ事は本人の自由であるけれども、

その認識を他人に強要することは許されない」

と結論付けた。


大変厳しいですが、何かほかでも使えそうですネ。



いずれにしても、双方とも素晴らしい焼物に携わっているのだから、つまらない争いはやめて

作品で勝負したらいかがでしょうか。

どれだけ人の心を打つ作品が作れるか「争ったら」いかがでしょうか。





ガンバレ!! 『大樋焼』でした。









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焼物 | 22:45:48 | トラックバック(0) | コメント(0)
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