■プロフィール

アル酎ハイマーはいかい士

Author:アル酎ハイマーはいかい士
FC2ブログへようこそ!

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリ
■カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

~  GREAT WAVE(グレートウエーブ)  ~
"時間を止めた男"に会いたくて「上野の森」に来ました。

「ボストン美術館」所蔵の"葛飾北斎展"を「上野の森美術館」でやってます。



        北斎展 003




        北斎展 001









その"時間を止めた男"に会いたくて50分も並びました。

この"並んで待つのが嫌いな男"が。




        北斎展 002





        北斎展 005


"フェルメール展"の時以上でしょうか。

開催終了間際の休日に来場したら「混んでいる」という事実をいい加減に、学習すべきだろう!!

それにしても50分は長い。

「俺の時間を止めるな "北斎"!!  50分も!!」



        北斎展 006











当然ですが、入場するのに並んだということは作品を見るのにも並ぶ。

「フェルメール展」は人気の絵に行列が集中しましたが、

「北斎」はすべての作品に並ぶ。

作品自体が小さくて細かい為、みんなが止まってしばし覗き込む。

行列は嬉々として進まない。






『北斎』は生涯3万点にも及ぶ作品を発表した。

絵師としての地位は『富嶽三十六景』の発表により不動のものとなりましたが、

作品の対象は風景画にとどまらず、森羅万象に及んだ。

ありとあらゆるものを描き尽くした。

その結果”ゴッホ”をはじめとする西洋の画家たちにも多大な影響を与えた。

1999年にはアメリカの雑誌『ライフ』の企画

「この1000年で最も重要な功績を残した世界の100人」

で、日本人としてただ一人選出されている。



        230px-Head_of_an_old_man.jpg


             【82歳頃の自画像】









”北斎”は号を30回変えたことでも有名です。

”北斎”を有名にした『富嶽三十六景』の時の号は”為一(いいつ)”でした。

『富嶽三十六景』が完結すると”画狂老人(がきょうろうじん)” や ”卍(まんじ)”を名乗る。

その他”百姓八右衛門” ”土持仁三郎” ”魚仏”などがある。

号をこれほど変えた理由の一つに、号を弟子に売って収入の足しにしていたと言う説がある。




又、93回も転居した。

一日に3回引っ越したこともあるそうです。

”北斎”とその出戻り娘 ”お栄(葛飾応為)”は絵を描くことのみに没頭し、

家事を一切やらなかった為、部屋が荒れたり汚れたりするたびに、引っ越を繰り返した。

最終的に93回目の引っ越しで、たまたま以前暮らしていた借家に再び入居したが、

部屋が引き払った時のままの汚れ放題だった為、これを境に引っ越しを止めにした。

すごいですね。”北斎”もすごいけど”お栄”も、中々やるネ。

しかし実は後半の”北斎”の絵は、この”お栄”が描いていたとの

まことしやかな、噂話も実在します。









展示場は”北斎”が18歳で”浮世絵師・勝川春章”に弟子入りし、”春朗(しゅんろう)”と名乗った

時代から、時代・作品分野ごとに整理展示されていて、とても見やすく解かり易かった。



それでもって、本日の主役です。


”北斎”が時間を止めた瞬間をどうぞ






E1413783864004_2北斎



                  『富嶽三十六景』 「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」




”グレートウエーブ”と言う愛称で世界を圧巻しました。

この絵を観た”ゴッホ”が画家仲間宛ての手紙で絶賛した話は有名です。

当初は「抽象的表現」とみられていた絵でしたが、ハイスピードカメラなどが発達した現代において

撮影された「波」と比較すると、この絵が極めて優れた「写実的静止画」であることが証明された。








次に気に入ったのがこちらです。





        E1413783864004_4木曽路ノ奥



     『諸国滝廻り』  「木曽路の奥阿弥陀ヶ滝(きそじのおくあみだがたき)」




滝の落ちる前の流れが幻想的に書かれています。

そして、その流れを崖の上で宴会しながら眺めている。

のどかですね。 風流ですネ。




        hokusai085_thumb4-thumb-150x150-1117滝見物




描写が細かいですネ。

こんな小さな人物にも「表情」を表現している。  さすがです。

”北斎”の風景画には必ずと言っていいほど「人物」が登場します。

「人」と「景色」との関わりあい、営みあいを軽妙に表現しています。

人を寄せ付けないような、通常とかけ離れた実生活からは想像できませんネ。

”人間嫌いの人恋しい”でしょうか。

”グレートウエーブ”「神奈川沖浪裏」の中にもなんと18人もの人が描かれています。

数えてみてください。









次も滝の絵です。





        img_composition_16馬洗い


  『諸国滝廻り』  「和州吉野義経馬洗滝(わしゅうよしのよしつねうまあらいのたき)」





滝の途中の滝壺で馬を洗っています。

ここがなくても充分滝の風景画として成り立つと思うのだすが。

確かに、馬は気持ちよさそうに振り向いています。

そこが我々凡人と違うところなんでしょうか。










次も沢山の人物が登場します。




    hokusai052江尻


           『富嶽三十六景』 「駿州江尻(すんしゅう江尻)」




これも描写が細かいですネ。

紙を飛ばされた奴、すげ笠の笠だけを飛ばされた奴、必死で風に向かって屈む奴

面白いですネ。人が必死に何かをやっている姿は時には滑稽に映る。

この絵はさすがに、人物がいなければさみしいです。

それと『富嶽三十六景』ですから必ず富士山の絵が描かれています。

でも、”北斎”によって描かれた富士山は「賢い」ですネ。

ちゃんと自分の置かれた立場を理解している。

”赤富士”などの自分が主役の時は主役らしく堂々と

又、脇役の時は脇役らしく、色も大きさも表情も控えめに。

したがって「駿州江尻」では、脇役らしくあっさりと主役の邪魔をしないように描かれています。








もちろん、人物の描かれていない「花鳥画」もあります。

その代表画でしょうか




        img_composition_20_芥子


            『西村屋版大判花鳥集 芥子(けし)』




芥子の花が今にも風に飛ばされてちぎれそうです。










以上、肉筆画を含め”北斎”をたっぷり堪能させていただきました。

観賞し終えるのに2時間以上かかりました。 ちょっと疲れましたかネ。

しかし、判りました”北斎”は絵が ”上手い” し ”巧い”

そして ”面白くて楽しい”



『浮世絵』と言うのは、単に「芸術的価値がある絵」だけではだめなのですネ。

しかもそれが自己満足であったらなおさらです。

『浮世絵』は庶民が買って、観て楽しむものなんですネ。

絵師、版元、彫師、刷師の”チームアート”なんですネ。

充分楽しまさせていただきました。


        ”画狂老人 葛飾北斎” 想像した通りただ者ではなかった。




それにしても、これだけの”北斎”を保有する「ボストン美術館」も尊敬に値します。












【本日の土産】


ー 額 絵 -




        北斎展 009




        北斎展 010





ー コースター -




        北斎展 012-crop







スポンサーサイト


芸術 | 08:06:18 | トラックバック(0) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad