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アル酎ハイマーはいかい士

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~ 旧岩淵水門(赤水門) ~
赤羽に荒川の流れを止める為の『旧岩淵水門』と言う水門があります。

かって、荒川は名前の通り「荒ぶる川」といわれ毎年のように氾濫し、数多くの人命を奪ってきた。

明治43年に起きた大洪水よって大きな被害を受けたことを機に水門が設けられることになった。

それがこの『旧岩淵水門』です。その色から『赤水門』と呼ばれます。




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場所は、荒川本流と人工的に造られ東京湾へそそぐ「荒川放水路」の分岐点、赤羽の岩淵です。

大正5年から8年の歳月をかけ大正13年(1924年)に完成しました。





culture-iwabuti-map.jpg






以後『旧岩淵水門』は荒川下流域に住む人々の生活をを洪水から守り続けてきました。

又、その完成を機に人工河川の荒川放水路側を『荒川』とあらためて名付け

江戸時代「大川」と呼ばれて江戸市民に親しまれてきた荒川本流側を『隅田川』と命名しました。

したがって『旧岩淵水門』が「隅田川」のスタート地点と言うことになります。




00.jpg









現在の『旧岩淵水門』の周辺は、休日ともなると、釣り客や家族ずれのピクニック客で賑っています。

水門上は歩行者・自転車専用橋として開放され、中之島(赤水門公園)に渡ることが出来ます。



荒川土手の春霞 016



荒川土手の春霞 019



荒川土手の春霞 020








力強いホルムをしてますネ。

美しいですネ。




aka010.jpg







無駄なものが一つもないですネ。

用途に必要な物だけ、何も足さない、何も省かない。

「必要美」「構造美」ですか。

良い投球をするピッチャーのホームが美しいように、

ナイスショットをしたゴルファーのスウィングが美しいように

良い仕事をする構造物のスケルトンは美しい、そして力強い。




荒川土手の春霞 024






荒川土手の春霞 023









設計・監督したのは、パナマ運河建設にも携わった「青山士(あおやまあきら)氏」です。

先立の技術の先見性には、頭が下がります。

30名の犠牲者をだし、8年掛けて完成しましたが

出来た当初は、これほどまでに堅牢にする必要があるのか、無駄ではないのかと言われたそうです。

(評論家は今も昔も変わりませんネ)

しかしながら関東大震災でビクともしなかったことから、そうした非難はいっきに消滅した。

青山 士 氏に拍手です。










〖東京の心霊スポット〗



現在は公園として整備されている『旧岩淵水門』ですが、「幽霊」が出没するという噂があります。

東京の心霊スポットに認定?されているそうです。?

確かに水門ですから上流から流れてきた「水死体」が引っかかるということが多々あったようです。

血だらけの足だけが浮いていたと言う、実体験談もあるようです。




荒川土手の春霞 017









又、水門近くで「幽霊」を見たと言う証言も多いようです。

よくは知りませんが「朱色」は「霊心」を引き付けるらしいです。

多くのの死体が上がったのは事実のようですので「強い霊感」をお持ちの方は一度現地をご確認下さい。










〖赤水門公園〗



水門の上の歩道を渡ると小さな公園があります。

荒川の中にある「中之島」です。東京23区内でたった2か所しかない「川中島」の一つです。




荒川土手の春霞 026







正面に見える「朽ちかけたようなモニュメント」は

心霊スポットのムードを盛り上げる為に造ったものではありません。


れっきとした芸術作品です。





荒川土手の春霞 028









平成8年度 荒川リバーアートコンテスト 特賞受賞作品



青野 正   『月を射る』   です。


近づいてみて本当に感動しました。

素晴らしいです。



月を射るアップ








青野さんの言葉も添えられていました。


「古代の人々が憧れたであろう、天・月・川面に映った世界、果てのない世界観を想像してみました。」


川面に映った「月」を何とか捕らえてどんなものか見てみたいと言う古代の人の思いと

「荒ぶる川」を必要に応じて自由に堰き止めてみたいと言う「青山 士」の思いがラップする。

「そんな事できるはずがない」と、どちらも周りから馬鹿にされたかもしれない。

でも「青山 士」はやってのけた、8年掛けて 『月を射た』




青野氏はこうも言っている


「形あるものの消えゆく時間、造られたものが風化され”風になる”と言う遥かなことに、

 思いを巡らせています」


月を射ようとして生まれた「姿(ホルム)」は、たとえ部分的に朽ちて来ようとも美しいし、

朽ちて風になっていく姿もそれはそれで美しい。

正に『赤水門』の姿そのままを表現していると思いませんか。

「荒ぶる川」を堰き止めんとした姿は実に力強く美しい、当初の役目はもう終わったけれども、

部分的に少し朽ちかけては来たけれども、「勇」として立ちふさがり「凛」として構えている。




img_3(月を射る アップ)









『月を射る』も鉄棒を一本づつ積み重ね上げて作ったと聞きました。

『赤水門』も手造りです。鉄骨もコンクリートも人の手で捏ねられ、曲げられ造られました。

作り手の「手の温もり」の伝わっていないところはありません。

いつの間にか出来たところなどありません。



源義経を守らんが為に、矢が刺さっても、身体は死んでも倒れなかった「武蔵坊弁慶」の

「姿(ホルム)」と「思い」と「美しさ」そして「力強さ」を

この『赤水門』と『月を射る』に見たのは私だけでしょうか。




こんな素晴らしいモニュメントをここに提供してくれた「青野 正」さんに心から拍手です。








「赤水門公園」にはもう一つ記念碑があります。




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「草刈の碑」です。


「なんじゃそれは」とお思いの方もいるかと思いますが

昭和13年から18年までの5年間、荒川土手で「草刈競技」が行われ、全国から選ばれた精鋭達によって

草刈日本一の座が争われたそうです。  (全日本草刈選手権)

どの様にして争われたかは定かではありませんが、決してバラエティではありません。


碑文には

 「農民魂は 先ず草刈から」と記されています。




とはいうものの、「冗談(瓢箪)から駒」ではないですが

草刈正雄さんの草刈り機のCMにここが登場するかもしれませんね。








〖新岩淵水門(青水門)〗



新水門はその色から『青水門』と呼ばれています。




荒川土手の春霞 025







『赤水門』の老朽化、地盤沈下対策、又洪水調整能力の強化を考えて300M下流に造られました。

昭和49年に着工し昭和57年に完成した。200年に一度の洪水にも耐えられるそうです。

電源を喪失した場合の自家発電装置や電源がなくても自重で門扉を降下させる装置がついているそうです。

(どこやらの原発の方々も一度見学して見てはいかがでしょうか)






『赤水門』は『青水門』の完成に伴ってその役割を終え、一旦は取り壊すことになったのですが

後にその土木的価値が高いと再評価され平成7年には「推薦産業遺産」

平成11年には「東京都選定歴史的建造物」平成20年には経済産業省より「近代産業遺産」

の認定を受けている。



荒川土手の春霞 021



荒川土手の春霞 022

















『赤水門』は本来の役割は終わったけれども、明治から大正にかけて日本が世界を見つめて

土木技術の進歩を目指した証しとして、その足跡を後世に伝える役目があります。

日本の土木技術の「生き証人」です。いつまでも今の姿を残してもらいたいものです。


『旧岩淵水門(赤水門)』の生きざま賛歌でした。




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旅・はいかい | 04:16:52 | トラックバック(0) | コメント(0)
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